はじめてのVPS初期セットアップ⑪ ~ phpMyAdmin のインストール ~

2022/01/01

「はじめての VPS シリーズ」の第11回目です。

前回は CentOS7 に MySQL をインストールしました。

今回はブラウザから簡単にデータベースを操作することができる phpMyAdmin のインストールと設定をします。

 

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手順

phpMyAdminをインストール

次のコマンドを実行し、phpMyAdminをインストールします。

バージョンの指定はなかったので remi からそのままインストールします。

途中で「ダウンロードしていいか?」(Is this ok)確認メッセージが表示されますので、「y」で続行します。


[root@example ~]# yum install --enablerepo=remi,remi-php74 phpMyAdmin

 

phpMyAdmin のパッケージは epel リポジトリと remi リポジトリがあります。
remi リポジトリにしか存在しない php7.4 関連のパッケージをあわせてインストールする必要があるため、remi を使用します。

 

phpMyAdminの設定

phpMyAdminの設定ファイル(バーチャルホスト)を編集します。

編集内容は以下の3つになります。

  • URLを推測されにくくする
  • SSLによる暗号化通信
  • どこからでもアクセスできるようにする

編集する前に、デフォルトの設定状態をコピーしてバックアップをとっておきます。


# 設定ファイルのあるディレクトリまで移動
[root@example ~]# cd /etc/httpd/conf.d/

# 一応、バックアップ
[root@example ~]# cp phpMyAdmin.conf phpMyAdmin.conf.default

 
バックアップをとったら、先ほどの3つを設定するために、設定ファイルを vim で開きます。


# 設定ファイルを編集
[root@example ~]# vim phpMyAdmin.conf

 

①URLを推測されにくくする

第三者に phpMyAdmin の URL を推測されにくくするため、 Alias に関する2行をコメントアウトして、3行目に新しい Alias 行を追加します。


# Alias /phpMyAdmin /usr/share/phpMyAdmin
# Alias /phpmyadmin /usr/share/phpMyAdmin
Alias /phpMyAdmin0123 /usr/share/phpMyAdmin
Alias /phpmyAdmin0123 /usr/share/phpMyAdmin

 
http://xxx.xxx.xxx.xxx/phpMyAdmin のような URL でアクセスすることを禁止します。

推測されやすいURLなのでセキュリティー的に危険だからです。

代わりに http://xxx.xxx.xxx.xxx/phpMyAdmin0123 という URL で phpMyAdmin にアクセスできるようにします。

 

②SSLによる暗号化通信

SSL を導入している場合には、phpMyAdmin への接続は SSL 通信のみ許可する設定をします。

SSL通信のみ許可するため、空いている13行目に SSLRequireSSL を入力します。

(※Apache の mod_rewrite 機能を使って常時SSL化にした場合は必要ないかもしれません。)


:
<Directory /usr/share/phpMyAdmin/>
   AddDefaultCharset UTF-8
   SSLRequireSSL
:

 

③どこからでもアクセスできるようにする

どこからでもアクセスできるようにするため、16行目の "Require local" を "Require all granted" にします。

以下のように、先頭に#記号でコメントアウトすることで無効にし、新たに Require all granted という設定を追加します。


:
<Directory /usr/share/phpMyAdmin/>
   AddDefaultCharset UTF-8
   SSLRequireSSL
   Require all granted
:

 

 
3つの設定が終わったらhttpdを再起動して設定を反映させます。


# 設定ファイルを編集
[root@example ~]# systemctl restart httpd

 

MySQLの初期パスワード変更

MySQL5.7 の初期パスワードのままだと phpMyAdmin にログインできません。

パスワードを新たに生成するとログインできるようになります。

MySQLにログインして既存ユーザーのパスワードを変更するには、「SET PASSWORD~」 を使います。
「password('新しいパスワード')」の部分で、password()関数を使い、パスワードを暗号化しています。

[root@example ~]# SET PASSWORD FOR root@localhost=password('新パスワード');

【 MySQL5.7 の厳しいパスワードポリシーを無効化にしたい 】
 


[root@example ~]#vim /etc/my.cnf

## /etc/my.cnf
[mysqld]
validate-password=OFF

 

 

動作確認

先ほど設定した URL にアクセスして phpMyAdmin が表示されるか確認します。

 
変更したパスワードでログインしてみます。

 
上記のように表示されればOKです。

以上です。

 

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本庄マサノリ

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