「プログラミングスキルで自分のアイデアを具現化し、ビジネスにしたい。」
そんな夢を抱いている人も多いのではないでしょうか?
この記事では、エンジニアの起業パターンと、法人設立の流れまで、詳しく解説していきます。
エンジニアの3つの起業パターン
エンジニアの起業は、大きく次の3つのパターンに分けられます。
- 受託エンジニア
- 自社サービス開発
- インフルエンサー
順にひとつひとつ見ていきましょう。
受託エンジニアとして起業
他の企業からエンジニアとしてプログラミング業務などを受託し、収入を得る働き方です。
プログラミングだけでなく、サーバー構築・運用、WEBディレクション、コンサルティング業務、プログラミングスクール講師なども受託案件に含まれます。
3つのパターンのうち、プログラミングの経験やスキルが最も必要なのが、受託エンジニアです。
受託エンジニアは、法人ではなく個人事業主として活動することも可能です。
しかし、一定以上の収入を継続的に得られているなら、個人事業主ではなく法人として起業した方が経費の計上や税制面で有利になります。
自社サービス開発で起業
「ホリエモン」こと堀江貴文氏や、メルカリ社長の山田進太郎氏も、プログラミング技術を活かしてサービスを立ち上げました。
時代のニーズに合ったサービスを作り、軌道に乗れば、大きなビジネスに成長する可能性があります。
その分、受託エンジニアよりも社会のニーズを読む力、アイデアを生み出す柔軟な発想、仮説と検証を繰り返す根気が必要です。
規模の大きいサービスになるほど大きなチームが必要なので、人とつながる力や、経営手腕が問われます。
インフルエンサーとして起業
ブログ、SNS、YouTubeなどで、エンジニアとしての知識やライフスタイルを発信する、インフルエンサーとしての起業です。
今はプログラミングやエンジニアに関する情報を求める人が急増しています。
参入コストの低いプラットフォームで広告・アフィリエイト収入を得ることで、受託エンジニアより高収入を得るインフルエンサーもいます。
ただしライバルも多く、発信者としての個性や、世間が必要とする情報を察知する感度、継続力も必要です。
受託エンジニア業と並行して発信したり、「マコなり社長」こと真子就有(まこゆきなり)氏のように、自社サービス企業を経営しながら、インフルエンサーとして活動するケースもあるでしょう。
いずれの起業パターンも、法人設立の手続きは同じです。
まず基礎知識として、法人にどのような種類があり、どう資金調達すればよいのかを知っておきましょう。
法人の基礎知識
企業内エンジニアが独立する場合、すぐに法人設立はせず、まずは個人事業主になるケースが多いです。
個人事業主と法人にはどのような違いがあるのでしょうか?
個人事業主と法人の違い
個人事業主は個人で事業を行う人のことで、始めるのに手続きや、まとまった資金は不要です。
一方、法人は設立手続きと登録免許税、資本金などの設立費用が必要です。
個人事業主は、登記費用や資本金などの初期費用がかからないのがメリットです。
その反面、社会的信用が低く、年金や健康保険などの社会保障が薄いのが、個人事業主のデメリットになります。
フリーランスエンジニア(IT個人事業主)になるには?必要な手続きや仕事の取り方を詳説
業務を発注する企業には法人としか取引をしないところもあるため、取引先を増やす目的で法人化するエンジニアも多いです。
それでは、法人にはどのような種類があるのでしょうか?
法人の種類
法人とは、法にもとづき社会的な権利と義務が与えられた組織のことで、下の3種類があります。
- 地方公共団体などの「公法人」
- 会社などの「営利法人」
- NPOなどの「非営利法人」
エンジニア起業で最も多い営利法人には株式会社と合同会社があります。
株式会社は、株主から資金を集めて事業を行います。
株式会社の場合、出資者(株主)と経営者はイコールではありませんが、合同会社は、出資者が経営を行います。
株式会社の方が合同会社よりも設立費用が高く、手続きも煩雑です。
その一方で、株式会社の方が社会的信用が高く、大きな資金を集められるので、事業を大きくしたい場合は株式会社の方が有利です。
法人設立のための資金調達法(融資・補助金)
法人設立にあたって、設備投資や、収益が安定するまでの運用資金が必要な場合も多いでしょう。
そんな時のために様々な資金調達法があります。
金融機関・公的機関の融資
小規模事業者でも、下の金融機関・公的機関では融資が受けられます。
- 日本政策金融公庫の融資
- 制度融資(保証協会付融資)
- 信用金庫の融資
補助金・助成金
補助金や助成金は、原則として返済不要なのがメリットです。
ただし、申請期間や条件が限られており、後払いのものが多いので、事業立ち上げ資金は別に用意する必要があります。
- 創業補助金
- ものづくり補助金
- 小規模事業者補助金
- キャリアアップ助成金
クラウドファンディング
クラウドファンディングは campfire、Makuake など、インターネット上のサイトでプロジェクトの魅力をアピールし、共感した人たちから資金を集めるシステムです。
人々に支持されるプロジェクト内容や、支援メニューの設定をしっかり検討する必要がありますが、自社サービス起業やインフルエンサーを目指す人には向いている資金調達法でしょう。
法人(株式会社)設立の流れ
法人(株式会社)設立の流れは、次の3つのステップに沿って進みます。
1. 事前準備
事前準備として、定款を作成し、法人の印鑑をつくります。
定款に記載する下記の内容を決めておかなくてはいけません。
- 商号
- 会社所在地
- 事業目的
- 発起人
- 発行可能株式総数
- 資本金額
2. 開業手続き
定款が作成できたら、次のステップは「定款認証」と資本金の振込です。
「定款認証」は公証人に定款の内容を証明してもらう手続きで、管轄の法務局の公証役場で行います。
資本金を振り込んだ通帳や払込証明書の控えは、登記の手続きに必要なので、決まった手順に従って振り込み、コピーを取っておきます。
3. 登記手続き
定款認証と資本金の払い込み後、法務局の登記部門で登記を行います。
法人登記には、登記申請書、定款謄本、印鑑証明書、資本金の払込証明書、通帳のコピー、監査役の就任承諾書などの書類が必要です。
法人設立手続きに便利なサービスも活用しよう
3ステップとはいえ、法人設立は決めなければならないこと、作成すべき書類がとても多く、大変です。
これまで、法人を設立する時は、税理士や司法書士などの専門家に依頼するケースがほとんどでした。
しかし、会社設立freee を利用すると、必要事項を入力するだけで、法人設立に必要な書類を無料で作ることができます。
また、中小企業向け専門家スポット相談サービス SHARES(シェアーズ)では、起業・法人設立について、気軽に専門家に相談できます。
起業前後はとても忙しいので、便利なサービスはどんどん利用し、事業内容にエネルギーを注げるようにしましょう。
まとめ:スキルとアイデアを活かしてエンジニア起業を成功させよう
今やプログラミングスキルやIT知識が必要とされない業界・業態は無いと言って良いほど、あらゆる分野でデジタル化が進んでいます。
刻々と世の中が変動しているからこそ、エンジニアにはチャンスの多い時代です。
もちろん起業や会社経営には、プログラミングとは別のノウハウも必要です。
3ヶ月短期集中で学べる起業スクール CashEngine(キャッシュエンジン) や、学生の方なら 学生起業スクール WILLFU(ウィルフ) などで起業について学んでおくのも良いでしょう。
ぜひ、スキルとアイデアを活かして、起業を成功させてください!
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