はじめてのVPS 初期セットアップ① ~OSアップデートからrootログインの禁止まで~

2021/02/09

前回さくらの VPS の申し込みから SSH での接続まで解説しました。

今回はVPSの初期セットアップについて解説したいと思います。

今回行う作業内容は以下の3つになります。

  • OSアップデート
  • 一般ユーザーを新しく作成
  • rootログインの禁止

 

前提知識

ここから先は主にLinuxコマンドを使って操作を行います。

個人的によく使うLinuxコマンドを以下のページでまとめました。よかったら参考にしてみてください。

 

新しいLinuxの教科書

ただ、読むだけではなく実践しながら進める形式になっています。(※コマンド一覧とか早引きの本ではありません)初心者がつまずくであろう箇所は補足説明がしっかり入っています。基本を大事にしている本なので、書いてあることはとてもわかりやすいです。それゆえ、中級者以上の方には物足りないかもしれませんが、初学者にはススメします!

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手順

OSアップデート

SSHでサーバーにログインができたら、最初にOSのアップデートを行います。

アップデートでは yumコマンド を使います。

本番環境での yum update は注意しましょう。パッケージがアップデートされてバージョンが変わることによって、今動いている機能に不具合が出る可能性があるからです。今回は初期セットアップなので、このコマンドを打ちます。

$ yum update

 

もし、アップデートするパッケージがあった場合はリストアップされます。

最後に確認メッセージが表示されるので "y" を入力してアップデートします。

y = Yes、 d = downloadのみ、N=No

 
すべてのパッケージのアップデートが完了すると「Complete!」と表示されます。

 

一般ユーザーを新しく作成

SSHでサーバーにアクセスする際、普通はrootユーザーでアクセスはしません。

管理者権限が無い一般ユーザーでアクセスするようにします。

万が一rootのパスワードを盗まれた場合、サーバーを丸ごと乗っ取られてしまうからです。

今から一般ユーザーを作成してSSHでログインできるようにしてみましょう。

以下のコマンドを打って一般ユーザーを作成します。


# laraweb という一般ユーザー作成します
$ adduser laraweb

# larawebのパスワードを作成
$ passwd laraweb

# larawebユーザーのパスワードを入力
New password:

# もう一度同じパスワードを入力すると設定できる
Retype new password:


 

パスワードの作成は パスワードジェネレータ が便利です。

 

実演

 
今度は一般ユーザーでVPSにログインしてみましょう。

exitコマンドを実行して一旦、SSH接続を終了します。

Poderosaの「新規SSH接続」で一般ユーザーでログインしてみます。

 
以下のようにログインできればOKです。

 
rootユーザーに切り替える場合は以下のコマンドを打ちます。

もしあなたが管理者権限が必要な作業をする場合は、いったん一般ユーザーでログインし、その後に今のコマンドを使用してrootユーザーに切り替えてください。この切り替えを スイッチユーザー といいます。

# su の後ろは半角スペースと - (ハイフン)も入力
$ su -

 

実演

 

rootログインの禁止

次にrootユーザーで直接ログインできないようにします。

sshd_config という SSH の設定ファイルを編集します。

まずは、バックアップをとります。


# /etc/ssh ディレクトリに移動
$ cd /etc/ssh

# sshd_configファイルをバックアップ
$ cp sshd_config sshd_config.old

 

実演

 
sshd_configファイル をvimエディタで編集します。


# "ssh_config" ではないので注意!
$ vim /etc/ssh/sshd_config

 

vimエディタの操作に関しては以下のページの「ファイルを閲覧する」の vi の項目をご確認ください。

【 vimについて 】
vim は vi の拡張エディタです。一般ユーザーにとって vi=vim になります。
sudoした時には vim はシンタックスを表示します。一方、vi はテキストしか表示しません。

:
#PermitRootLogin yes
↓
PermitRootLogin no
:

 

実演

 
編集が終わったら設定内容を反映させましょう。

SSHサーバーである sshd を再起動します。


# コマンドを打ったあと何も表示されてなければ、再起動に成功
$ systemctl restart sshd.service

 

実演

 
動作確認をしてみましょう。

rootユーザーでVPSにログインしてみます。

以下のような画面になればOKです。

 
以上です。

 

さくらのVPS

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本庄マサノリ

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